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ベルギーのまとまらない話(15)「ドタバタ第4波!」

昨日の朝日新聞デジタルに、ベルギーのことが載ってました!   https://www.asahi.com/articles/ASPCL2VKSPCLUHBI003.html?iref=pc_special_coronavirus_top   この記事にある通り、 人口が日本の10分の1以下の国で、感染者1日平均1万人を軽く超えましたベルギーですが、私が住むベルギー北部フランデレン(フランダース)地方、東京の半分ほどの人口ですが、この地方だけで感染者1万4千人という過去最高記録まで達成したところです!🎊   ワクチンを2回受けたのに感染発病重症となった、うちの病棟のコロナ患者さんは数日前亡くなり、すぐに別のコロナ患者さんが来て入院中。   昨日は病棟の同僚二人に感染が判明、患者さん&職員一同またもやコロナテスト! 私を含め職員は陰性でしたが、患者さんの一人が強陽性!😓 私もここ数日その方を身近で介護してたので、また職場でテストすることになるようです。   そんな状況でも「面会」は聖域のまま。お見舞い客を人数制限付きで受け入れて続けており、昨日もマスクを外しているお見舞い客と同僚が喧嘩になって、双方とも泣き出したり。💦   朝日デジタル記事にあります通り、 ブースター(3回目ワクチン)がうちの職場でも来週から始まりますが、効果が表れるまで2週間かかると言われていますね。折しも職場のチームビルディング(みんなで遊んで食事するだけ、今回はボーリング&ビュッフェ食事会)が再来週金曜12月3日に予定されており、例え全員が月曜日に受けたとしても間に合わない。 「状況が状況なので参加は強制しません」とのことでしたが、不参加表明しているのは今のところ私だけ。😄   そんなドタバタを、ある時は冷めた目で、またある時は温かい目で、どこか他人事のように楽しんでいるまっちーこです。😊       

ベルギーのまとまらない話(14)「結果オーライ?」

前回記事の続きになりますが、  一昨日の土曜日、同僚宅で行われたガーデンパーティー、コロナ規則違反を危惧して行かないことにしたのは、私だけでした。 パーティーの最中にわか雨に2度見舞われたものの、幸いドシャブリには至らず、 翌日の日曜日に、豪雨⛆・雷雨⚡に見舞われたアントワープでした。   今日月曜日、仕事に行ったところ、 「まっちーこ、私たち8人以上は屋内に入らなかったよ! 残りの人たちは庭のパラソルで雨凌いだんだよ! 」 「来りゃ良かったのに」 と、同僚Lさんと看護師長Iさん。 まっちーこ「 それは結構、でもラッキーだったんだよ。昨日のような豪雨だったら、そうはいかなかったでしょ」 お二人さん「・・・たしかに」   職員みんな3月にワクチン2度目を受けているので、 感染の確率はかなり低いはず。でも今現在病棟にはコロナ患者さんが二人いて、変異ウイルスなのか何なのか不明。病院側も調べない?らしい。看護師長もその辺把握していない、という状況です。 もしデルタ株だったら、感染力も重症化の確率もワクチンに対しても、強いわけで、 ちょっとした油断、ミスで、またしてもクラスターの可能性は充分にあります。   すでにそのような事例がベルギー国内の老人ホームで起きており、入居者12人が亡くなったのはつい最近の事。入居者も職員もほとんどがワクチンを2度受けていたにもかかわらず。   まだ気を抜くには早すぎる、と思う所以です。  まあ今回のパーティーは「結果オーライ」だった、・・・と言い切るのもまだ早いかもしれませんが。   一方で、気を抜けない状況が余りにも長く続いているので、「ちょっとくらい息抜き欲しい、楽しいことしたいよっ!!!」という同僚の気持ちは、そりゃあ良くわかります!   特にベルギー人は、社会全体のために個人的意向(自分のやりたいこと)を犠牲にすることが難しい人たち。    ベルまと話(3)「フスティング!」参照⤵ https://yorochumacchi-ko.blogspot.com/2021/01/3.html   日本人とは大分メンタリティーが違います。   20年住んでる私は、こちらのメンタリティーに大分染まってきてはいますが、 今回は水と油のまま。 たとえ「うぜえー!!」「日本人融通効かねえー!!」と思われても、淡々と己を貫くまっちーこ!👍   ただ、

ベルギーのまとまらない話(13)「集団心理?」

そうこうしている間、コロナ老人病棟から通常の老人病棟に戻っていた勤務先では、数日前から再びコロナ患者さん2名が入院中です。   サッカー欧州選手権大盛況の中、コロナ感染もまたもや大盛況になる?兆し。 サッカー見物のために出国した人たちが再入国するにあたってコロナ検査を実施した国は感染者を割り出すことが出来ていますが、我が「まとまらない国」ベルギーは政府の見解一致に至らず、検査体制がないままサッカーファン達は帰国しているという話も。😣   そんな中、今日は本当なら同僚たちとガーデンパーティーの予定でした。 「屋内で集まって良いのは8人まで」というコロナ規則があり、参加者は13人前後になる見込みだったため、同僚Bさん宅のお庭でやろうということに。 雨でないことが条件、と聞いていました。 昨日の時点で、天気予報は午後から80%の確率で雨☂、所に寄り雷雨⚡!!!    これは中止になると思っていたところ、職場のWhatsAppグループメッセージが飛び交って、 「確率80%は100%じゃない」「Bさんちの上空だけは雨雲がよける」「雨が怖くてパーティーができるか」云々と言った内容で、異様な盛り上がりを見せている。   「でも降ったらどうすんの」と、冷めた質問をしたところ、 Bさん「13人くらいは、うちのリビングに入れるよ。換気すればOKでしょう」 Mさん「8人以上はダメなんだよね。でも、ま、なんとかなるか」 Gさん「じゃ私は雨でも外にいるよ。 どうせタバコ吸うし😁」 I看護師長「👍👍👍」  Sさん「Singing In The Rain🎶(動画)」 と、再び異様な盛り上がり。 「おい?!マジか、みんな??!!」と突っ込みたくなる、ヤバい雰囲気さえ醸し出していました。   コロナの怖さを誰よりも知っている看護職員、二度のクラスターに見舞われた病棟の仲間。みんな規則を重んじる真面目な人たちなので、か・な・り呆気にとられた私まっちーこ。😲 昨今の規制緩和で、やっと楽しいことができるとこの日を楽しみにしてきた同僚たち。  そりゃ気持ちは重々わかる、私だって残念だ、でもただ延期にすりゃいいじゃんか?! 普段患者さんやお見舞客にコロナ規則を厳しくチェックしている私たちが、自ら規則を犯しますか?!   Singing In The Rain🎶に冷や水浴びせる?ように打ったメッ

ベルギーのまとまらない話(12)「個人主義と孤独⑦ ~見えない世界~」

ベルまと(11)「個人主義と孤独⑥」のつづきです。   今週からコロナ老人専門病棟となったうちの科ですが、入院する感染者が増え続け病棟の定員を超えてしまいました!😱 さらにコロナではない患者さんが例外的にお二人残ってしまい、お二人に何とか感染させないための対策はじめ様々な情報が錯綜し混乱し、看護職員はオーバーヒート!!😧 わたくしまっちーこも、一昨日はストレスがきて、夜も眠れなかったのですが、   昨日はケロッと元気を取り戻し、夜は爆睡💤! 今日は再びエネルギー全開💥となりました!💪   かなり「状況に左右されにくい」体質になってきているのは、ハロウィン覚醒体験が大いに関係していると思われます。 また、長い事太極拳や瞑想をやっていたお蔭で、平常心を保つ力が既に培われていたこともあるでしょう。 そして、以前の私には全くなかったこの尋常でない回復力の速さは、数年前に始め没頭し資格も取った、 「レイキ」(超~~簡単な説明としては、日本発祥のエネルギー療法です) のお蔭だと思っています。 私は昔からアレルギー体質で、花粉症やアトピーがありますが、太極拳と瞑想でストレスが大幅に軽減したお蔭か、症状は大分軽くなっていました。 そしてレイキをやるようになって、驚異的な改善が!! 花粉症は今シーズン、初日だけ症状が出てすぐに治まり、その後全く出ません!  アトピーは乾燥肌になる冬が出やすいのですが、こちらも症状なし! その他、ちょっと風邪っぽい、あるいは胃が重い、なんていうのも、感じているそばから良くなってしまいます!   で、この太極拳(指導)とレイキ(施術)を、副業として始めようとしたのが去年でした。が、コロナでずーーっと始められないでいました。 太極拳は(屋内でやる場合は)まだNGですが、マッサージやエステなどは今月から始めて良いことになりまして、レイキはそのカテゴリーに入ります。 ベルギーのコロナ状況は、既にお話しした通りまた悪くなっているのに何故? 一方でワクチン接種が進んでいるからでしょうか?? まあ、とにかく緩い国なので。💦   本業であるところの病院の状況から言って、私はやはり当面様子を見ることにし、状況次第では、4月からいよいよ始める意向です!  太極拳はまだ出来ませんが、取りあえずはレイキ施術を自宅で。必要なものは、去年もうすべて買い揃えてあります!

ベルギーのまとまらない話(11)「個人主義と孤独⑥ ~心の繋がり~」

ベルまと(10)「個人主義と孤独⑤」のつづきです。   その間ベルギーの感染者数は一日2400人、増加⤴の一途!  勤務先病院では、別の病棟二つでも、新たにクラスター発生!! 病院上層部の喧々諤々の結果、うちの科は今日からコロナ老人専門病棟になりましたー!!!🎊 そういう訳で、こちらのコロナ対策の緩さ、「いいね!👍」は押せない私です。   が、その背景にあるものが、当たっているかどうかは「?」ですが想像できたお蔭で、これまでの苛立ち腹立ちがグッと緩和されました。 私の健康上大変よろしいように思います。これは「いいね!👍」。   さて、話は変わって、 「ベルギーでは友だちができにくい」の補足ですが、   私のベルギーでの友人は、こちらに住む日本人が5人ほど。 もともと夫の友人で、共通の友人となったベルギー人が6人ほど。 私の友人、と言えるベルギー人は、たった2人。  日本にいる友人の数とは、まるで比較にならないほど少ないです! そのベルギーの友人×2は、パットとクリスのご夫婦で、 パットは空手7段! クリスは柔道6段! 😲  パットは太極拳にも興味を持っており、彼が主催する空手教室に、太極拳指導者の私が体験レッスンをやりに行ったり、そこにクリスも見学に来てくれたり。 が、その後コロナで室内スポーツは中断を余儀なくされており、柔道7段試験を受ける予定だったクリスも、受けられないままです。   このお二人は日本の武道を極めているからか日本人に近い感性があるようで、定期的に会う約束などせずとも日本人同士のような「心の繋がり」が存在し、 たまーにどちらからともなくフト連絡してみたり、といったスタンスでの交流が続けられています。👍 うちの夫は武道・武術はやりませんが、日本の話やリフォームの話など他の話題も豊富、夫同伴で会っても楽しく過ごすことが出来ます。👍👍 職場の同僚たちとはウマが合い、プライベートで会うこともたまにありますが、仕事を辞めることになっても付き合いが続くかどうかは「?」。   元々私は友達とは、しょっちゅう連絡を取り合う、先々の約束をするということはしない方で、フト会いたいと思ったら会う、という緩~い関係が好き。なので、こちらではなかなか友達関係が続かないでいますが、 貴重な友人パット&クリスのツワモノ夫婦とは、間違っても喧嘩せずに(コワイ😅)、

ベルギーのまとまらない話(10)「個人主義と孤独⑤ ~友情が続かない~」

 ベルまと(9)「個人主義と孤独④」の続きです。   こちらに住んで20年になりますが、 ベルギー人とは友達になるのが難しい、そして友情を続けるのも難しい! と常々感じているんです、実は。😕   こちらに来て間もないころ、 以前オランダに住んでいてベルギーに越してきたという日本人女性が、「オランダでは友達が沢山できて今も友情が続いているけれど、ベルギーではなかなか友達が出来ない!」と嘆いていました。   数年後、私も「その通り!」と実感。  そして私がそのことを言うと、こちらに住む日本人も、他の様々な国から移住してきた人たちも、 友達メチャクチャ多そうな、超明るく社交的なルアンダ人の同僚でさえ、 「その通りーっ!!!」、という反応です!😮   そして、ベルギー人でもそう思っている人が結構いたりするので、「よそ者だから」ということではないようです。   うちの夫や、周りを見ても、 友人関係を続けるには、お互いの誕生日に食事会するとか、夏にはバーベキューするとか、何か決まった約束で定期的に会うことが「必須」のような。   因みにいつも不思議に思うのは、ヨーロッパは個人主義なのに、友達付き合いは基本的に夫婦(パートナー)同伴。「個を主張するベルガエ族!」の末裔ベルギー人もしかり。 なので、お互いのパートナー同士も含めて気が(話題が)合わないと、結局その友人とも会いづらくなっていきます。   で、しばらく会わないでいたり、連絡を取らないでいると、友情は すぐ、 消えちゃうんです!😣 その一方で、 日本人の友達とは、たとえ何年も会わなくても連絡し合わなくても、フト何かをきっかけにまた交流が再開したり。 そういうスタンスで、こちらに移住してからも多くの友人関係が、今もしっかり続いています。😊   「会わなくても心は繋がっている」 「一度育んだ友情は、簡単には消えない」   そんな共通認識・暗黙の了解が、日本人同士にはあるのかもしれません。👍 他の国の人たちも、個人主義の西洋人にも、大なり小なりあるんだと思います。   これが恐らく、ベルギー人には、 ない! あるいは、極端に少ない!   いつの世も不安定極まりなく、変化に次ぐ変化だったこの地方の歴史が、人と人との関係性の安定にも影を落としているのでしょうか?  心の繋がりの信頼欠如にさえ至っているのだとしたら?   だ

ベルギーのまとまらない話(9)「個人主義と孤独④ ~会わずにはいられない?~」

 ベルまと(8)「個人主義と孤独③」のつづきです。   2度目のクラスターから、一週間がたちました。   前回は陰性だった患者さんと職員全員に、一昨日と昨日にかけて2度目のテストが行われ、 新たに3人の患者さん(合計8人)と2人の職員に感染が確認されました。😣 今回私は2度のテストとも陰性でした。💦 職員の感染が前回のクラスターよりグッと少ないのは、使用しているマスクが普通の医療用マスクからffp2マスクに切り替えられたから、😷 また、ちょうどワクチン接種一回目が前後して行われたので、その影響もあるのでは、と思われています。   先週のテストでは職員全員が陰性だったため、今回のクラスターも職員が感染源ではないことは、既に明らかでした。   また今回は、イギリスと南アフリカ変異種、普通種、三種類の感染が見られており、看護師長や同僚たちの多くは、患者さん達が感染源だと考えています。 なので、入院直前だけでなく、潜伏期間が過ぎたころにもう一度テストをするべきだ、と言い合っています。 それも本当にその通りです。が、 これも大いにあり得るはずであろう「面会者感染源説」は、彼らの間からは決して出てこない。絶対にと言っていいほど話題にされないままです。   昨日の私は、もう持論をまくしたてようとは思わず、 不可解な彼らに対する見方を、変え始めていました。   一概にこちらの人たちは、親しい人たちと会えないことを、日本人以上に辛いと思うようだということは以前から感じていたんです。   例えばこちらで「私の母は日本に住んでいる」と言うと、 「 よくそんなことできるね!」なんて言う人も結構いて、はじめは「親不孝者と言いたいんか?」と身構えてしまいましたが、 「お母さんに極たまにしか会えないんでしょ? 私なら絶対耐えられない! !」。 日本では「亭主元気で留守がいい」なんて言うけれど、こちらでは仕事が忙しくあまり家にいないと言うことは、離婚原因になりがちです。 出張とかわずかの期間でも留守にするというと、「寂しい寂しい!」。 一人息子が結婚して外国(ヨーロッパ圏内)に引っ越すことになったら、母親は鬱気味になり仕事を一か月欠勤。同僚たちは「分かる分かる」と。(うちの職場であった例です) 普通でもそんな感じなので、ましてや病気で入院中ともなると、家族や親しい人と会えないというのは「地獄

ベルギーのまとまらない話(8)「個人主義と孤独③ ~不可解さの裏には?~」

ベルまと(7)「個人主義と孤独②」のつづきです。   昨年9月にグループホームに引っ越しました日本に住む私の母は、 コロナ対策で、当初からずっと外出も訪問客もNGです。何が一番大事かを考えれば当然、と私も思います。   が、こちらでは、 コロナ状況日本と比較にならないほど悪いのに、病棟にコロナ患者さんがいない限りは面会者を受け入れようとするんですね! 既にお話ししていることの繰り返しで恐縮ですが。💦 ベルギーの他の病院や施設については多少の違いがあるようですが、少なくともうちの病院のうちの科は、そうなのです。   さすがに制限は設けられました。 面会時間は大幅に短縮され予約制となり、面会者は一人に絞られ、面会者と患者さんの間には透明プラスチックの仕切りが。そして面会が終わる度に消毒です。   昨年12月、何と!、面会を管理するための職員まで増員されました!😲 ここ10年ほど病院の人員削減がずーーーっと続いてきたのに、面会のためなら増員する?!😨 それを聞いたとき、「以心伝心」同じ思いで思わず顔を見合わせた同僚は、・・・そう、移民系の人でしたね。 そして、うちの科に配属された増員職員Eさん。 これまで前例のない職種なので戸惑いも多いようです。面会者からも「ここは刑務所ですか?!」と文句を言われたり。💦 もちろん刑務所じゃありませんから、Eさんも面会中その場で見張るわけではありません。 が、たまたま用があってその場に戻ると、面会者と患者さんが禁止されていること(マスクを外したり、飲食を共にしたリ、身体接触をしたリ)をしている場を何度か目撃したとのこと! それを看護師長に伝えているそうですが、特に何の処置も取られていない?ようなのです。 また、場合によっては予約なしで面会が許されたり、 4人も5人も一斉面会が許可されたり! 「場合によって」の基準も❔❔で、Eさんも、このやり方には大いに疑問を感じる、とこぼしてます。因みに彼女も移民系。   我々移民系職員の面会を疑問視する声は、多数派を占める生粋ベルギー人職員と上層部の「うーん」にかき消されている、といったところでしょうか。大ざっぱにいうと。 ただ一人だけ、 最近うちの科に来た新規職員・作業療法士のUさんは、生粋ベルギー人ですが、私の考えに大賛成してくれました! Uさんは、うちの病院に来る前は老人ホームに勤務されて

ベルギーのまとまらない話(7)「個人主義と孤独② ~またクラスター!!!~」

ベルまと(6)「個人主義と孤独①」のつづきです。   前回お話ししましたように、勤務先の病院で、先週から看護職員の1回目コロナワクチン接種💉が始まりました。   うちの科の職員は一昨日接種を受けまして、 私はちょっと腕が痛いくらいで済みましたが、同僚の多くは頭痛、吐き気、目眩などの症状を訴え、1人は何と気を失い救急に運ばれるほど! 😱 幸い彼女は数時間後に具合が良くなり、帰宅できましたが。💦   ワクチン接種とクラスター発生をほぼ同時に迎えたうちの科は、大混乱の先週でした。😵 さて、ここでベルギーの感染状況についてちょっとお伝えしますと、 去年10月は新感染者一日2万人を超え、当時ヨーロッパで最悪となり、 11月から2度目のロックダウン、11月末には一日約2千人までに下がりました。   が、その後2月下旬の今に至るまで3か月間、一日平均感染者数は全く横ばい状態で、ずっと2千人前後が続いているのです!   人口がベルギーの10倍以上である日本は、お正月の後6千(7千でしたか?)人を超え、 その後すぐに下がって、今は一日1200人くらいですよね。   ベルギーは目下、日本の20倍くらい酷い、ということですね。   そういう状態がずっと続いている中で、病院の、老人科、 病人であり高齢者である、最もウイルスから守るべき人々が集まる場所に、  多少の制限付きとはいえ、どうして面会を許すのか? 外部の人を入れるのか???   私には本当に理解できんのです、しつこいようですが。   ベルギー人の同僚たちはといえば、 「またクラスター!!! もうウンザリ!!!」 「職員はみんな陰性なのに、何で起こるの?! おかしいよね?!」   まっちーこ苛立ち極まって、「だからさ! 面会者が原因の可能性大でしょっ、つーの!!!」。   ・・・すると忽ち火が消えたようになって、 「うーん・・・」 更には、いきなり話題を変える同僚までいたりして!😨   はてさて、この「面会」「お見舞い」というのは、ベルギーでは犯してはならない聖域なんでしょうか??   と皮肉のひとつも言いたくなる一方で、前回も記事の最後でも触れましたように、   日本人である私にはずっと謎であったベルギー人の性質や行動の数々、バラバラのパズルのように散らばっていたそれらが、   ここへ来て一つにまとまり始め、その背景が見

ベルギーのまとまらない話(6)「個人主義と孤独① ~またクラスター!!!~」

職場の病院で、我々看護職員は、今週ファイザーのコロナワクチン摂取一回目を受けることになりました!   うちの老人科職員は、明日の木曜日に受けることに決まった、ちょうどその矢先。昨日の事です。   なんと、患者さん達に再びクラスターが発生!!!😵💦   そして今日、うちの科の職員全員がコロナテストを受けまして、ドキドキハラハラの結果、今回は全員陰性であることが分かり、ホーーーッ!😅   明日のコロナワクチン接種は、変更なく実施されることになりました。 💉     ・・・で、覚醒体験後「コロナの巻シリーズ」でもお話ししたことなのですが、 いつも私が理解できないのは、病院側は出来るだけ面会を受け入れようとすることなんです。ロックダウン中なのに、ですよ?   クラスターが発生した直後はさすがに面会禁止措置をとりますが、その後ちょっと状況改善するとすぐにまた規制を緩め、制限付きとはいえ面会を受け入れます。   その結果がこれ。またクラスター。お見舞客が原因とは言い切れませんが、可能性は充分。 覚醒体験後(12)「コロナの巻④」で触れましたように、 https://yorochumacchi-ko.blogspot.com/2020/12/12.html   「面会禁止」を私は職場で主張するわけです。「何が今一番大事なのよ?」と。同意してくれるのは殆どが移民系の同僚たち。暖簾に腕押しの反応を示すのが、生粋ベルギー人の同僚たち。今回もまた同じ。   面白いですよね? なので、これはベルギー人特有の「全体のために個を犠牲にしないメンタリティー」と関係があるのかと考えたわけですが、   どうもそれだけではないような。   ベルギー人の、影のある横顔が、ふと見え隠れするような気がしてきたのでした。  つづく

ベルギーのまとまらない話(5)「2人に1人が太り過ぎ!!②」

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ベルまと(4)「2人に1人が太り過ぎ!①」のつづきです。   こちらの総合病院に勤めている私ですが、初めのころ驚いた事の一つが、病院食でした!   朝食と夕食はパン、昼食が暖かい食事ですが、メニューは基本的に患者さんが自分で選べて、 野菜を一切取らないとか、甘いもの選び放題と言ったことが可能なんです! 希望すればコーラなど清涼飲料も付けられちゃう!    「これってどうなんでしょう??」とドクターに聞いて見たことがあるんですが、「いやー、長年の食生活は変えられないでしょう」とのお答え。でも入院は日頃の健康管理を見直す絶好の機会ではないですかねえ!、と突っ込みたかったんですが、 そのドクターご自身が、あっぱれ見事な太鼓腹! 言葉を呑んでしまった、わたくしでした。💦   で、去年のことです。   ベルギー北部の公共放送で、「健康」をテーマにベルギーは世界のどの位置にいるのか?という趣旨の番組があり、 世界で肥満率が最も高いアメリカのサモア、先進国では最も低い日本、そしてベルギーの三カ国を比較していました。   サモアの人々は、かつては野菜や魚中心の食生活を送っていたものの、非常に太りやすい体質だそうで、食が欧米化🍔🍕してから肥満率が驚異的に上昇!!   長寿国でもある日本は、食の欧米化はあってもやはり野菜中心🍆🍄🍅の食事。職場でのラジオ体操や歩数計などが紹介され、人々の健康意識の高さが強調されていました。   そしてベルギーは、意外にも世界平均値のちょっと上! もっとずーっと上位かと思っていましたが、上には上が沢山!ということですね! うひゃー!!💦   その番組の翌日。   職場の看護師長が健康意識に目覚めた✨のか、「昨日テレビでやってた、RADIO TAISO教えて!」と言うので、YOUTUBEで探して、太鼓腹ドクターも呼んで休憩時間に一緒にやってみました!  が、お二人は途中でハアハア息切れ起こして、ラジオ体操・第一の半分もやらないうちに投げ出し、たった一回で挫折! 😃 このように、運動不足の人、実に多いです!    ベルギーでは70%がクルマ通勤ですしね。何とかしなきゃとフィットネス始めたのは良いけれど、歩いて5分の場所にもクルマで行っちゃう!🚙 なんでやねん!?   子供たちも、しかりです。学校も習い事も親がクルマで送り迎え。夢中になるのはス

ベルギーのまとまらない話(4)「2人に1人が太り過ぎ!!①」

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2020年1月に、御縁があってNHKラジオ「ちきゅうラジオ」🌎という番組の「世界のイチメン」というコーナーに電話生出演させていただきまして、その時にお話しした内容です。   これは、最近の新聞から一つの記事を取り上げて「ベルギーの今」を伝える、という趣旨のもので、政治情勢や深刻なものではなく、人々の暮らしぶりが伺えるものが良い、とのことでした。   そこで私が取り上げたのは、「10人中7人の今年の目標は痩せること!」という記事でした。😃   その記事によると、ベルギー人は2人に1人が太り過ぎ!!😲   そして、3人に1人が医学的に肥満(BMI30以上)!!😱 ただしこの基準は国によって違うそうで、日本はBMI25以上が医学的に肥満です。ベルギーは甘い! ちなみにこのBMIは、なんとベルギーの学者アドルフ・ケトレーによって1835年に開発されたのだとか。算出方法は、ご存知の方も多いでしょうが、体重(kg)÷  身長(m)の2乗です。 もちろんこれはひとつの指針に過ぎず、適正体重は人それぞれ違う、ということは、取り上げた新聞記事にもありましたので、ここで付け加えておきますね。   ベルギー人は昔から美食家で食べることが大好き、そしてベルギーの美味しいものと言えば、チョコレート、ワッフル、フライドポテト、ビール、・・・うわ、カロリーの高いものばっかり!  栄養バランスもあまり考えないのか?、子供のお弁当がチョコクリームを塗ったパンだけ、とか、夕飯がフライドポテトだけ、といったことが、割と普通なんですよ、こちらは!    コーヒー・紅茶に入れる砂糖だけで一日50グラム軽く超えちゃったり、その上甘い炭酸飲料、食後はまた甘いデザート、デザートの後にチーズを食べる習慣があったり、そして〆はソファーにひっくり返ってビールにポテチ!!   肥満になるよ、それは! という食生活が、多くの方に見られるわけです。💦   さて、では病院食はどうなの? というお話を、次回いたしますねー。     つづく 🍰🍫🍺🍭🍧🍩🍟🍬🍪🍕🍔🍦         <a href="https://pixabay.com/ja/users/mohamed_hassan-5229782/?utm_source=link-attribution&amp;utm

ベルギーのまとまらない話(3)「フスティング!」

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久々の、ベルまと話です。   フスティング (GOESTING)という、ベルギー北部フランデレン(フランダース)地方独特の言葉がありまして。これがですね、スゴイんです。💦 小さなベルギーがまとまらない、大きな理由の一つが、これではないか、と。😅  まずその語感ですが、フスティング の「フ」は、日本語の「ふ」と違い、「グ」に近いような、喉の奥から出す音で、同時に唇も思い切り突き出します。 フ(グ)スティング! 大変強い語気です。 そしてこの言葉は、英語にも日本語にも、ドンピシャの訳語がありません。 オランダのオランダ語には「ジン(ZIN)」と言うほぼ同じ意味の言葉がありますが、「フスティング」ほどの強さと威圧感はありません。   これをしいて日本語にすると、「個人的意向」。はい、これがこちらではとにかく大切なようで、この言葉を聞かない日はない、と言っていいほどで、あっ、今も夫が言いました!😆   夫が今言ったのは、「Ik heb goesting in chips! (私はポテチにフスティングがある!)」。これは「ポテチが食べたい!」と言う意味ですが、ニュアンスとしては「食べないわけにはいかない!」。   「私はフスフィングする!」これも良く聞きます。意味は「私はやりたいようにやる!」。「フスティングすれば?」、これは「やりたいようにやれば?」。 日本では、そう頻繁に聞かれる言葉ではないですね?   歴史的に何度も周辺国の支配を受け、その度に彼らを追い返してきたベルガエの人々。「地域全体」というものが常に変化してきたからでしょうか、帰属意識を持てない「全体」より「個」を大事にするメンタリティーが、一般的に個人主義である他の西洋諸国以上に、強く培われていったようですね。   やりたいようにやる、生きたいように生きる。周りに迷惑をかけない範囲で自分のフスティングを貫き、他人のフスティングも尊重する。これがこちらの人の理想のようですが、実際はなかなか難しく、 ベルまと話(1)でもお話ししましたように、離婚率は世界一!🎉 ベルまと(1)⤵ https://yorochumacchi-ko.blogspot.com/2020/11/blog-post_8.html   政治もまとまらず、2010年から11年にかけて、無政府状態が540日間続くという、前代未聞ダントツ世界

ベルギーのまとまらない話(2)「方言を貫く人々」

私が住んでいるアントワープは、北部オランダ語圏、「犬」で有名なフランダース地方に属しています。    「フランダース」は実は英語読みで、フランス語では「フランドル」、オランダ語では「フランデレン」、となります。これより以下は、元の呼び方「フランデレン」で統一させていただきますね。   フランデレンで話されるオランダ語は、オランダのオランダ語とは大分違い、更にアントワープ 始めそれぞれの地域で、独特の方言があります。   こ・れ・が・ま・た、キョーレツ!でして! !   アントワープ弁は、アントワープ語と言うべき!、というお話しはコメント欄でもさせていただきましたが、実は他の地域もまた同様、フランデレンのテレビでも、方言だとたいてい字幕が出る、それぐらい違います。日本だと、青森あたりの高齢者が話すと字幕出たりしますが、普通は出ませんよね?    職場の同僚が、「うちのファミリーは、オーステンデ(フランデレン西部・海辺)とリンブルグ(フランデレン東部)に散らばっていて、お正月に集まると、訛りの嵐でほとんど会話にならないのよね」と。 そのフランデレンの総面積は、日本でいうと長野県とほぼ同じ。どうでしょう? 長野県内で、地域によって、違う言語が話されている、と思ってください。💦    つまり。「まとまらない話」を無理やりまとめると、   「個」を主張するベルガエ族の末裔たちは、自分の方言も、頑として貫く!、ということです!   自分の話を分かってもらえるか、より、自分のアイデンティティーを全面に押し出す、ことのほうが大事だ、ということですよね、これは?   すごくないですか? 色んな意味で。    いや私は、これは、・・・ちょっとくらいは影響受けてもいいのかな、と思ったりもしますが。💦   残念ながら、若い世代は、あまり方言を話さなくなっています。私の職場・老人科などは、アントワープ語を学ぶには、最適の環境! お蔭で、コテコテになりました!👍      

ベルギーのまとまらない話(1)「個を主張するベルガエ族!」

ベルギーにベルギー語というものはなく、北部はオランダ語、南部はフランス語、東部の極一部がドイツ語です。言語圏の違いは、文化や気質の違いにも及び、国としてまとまるのが大変です!  建国してまだ200年も経っていないこの国は、ベルギー人の夫に言わせると「ヨーロッパの余っちゃった地域を合併させた、つぎはぎ国家だよ」。   なるほど。では、「つぎはぎ」する前のこの地域は、どんなふうだったのでしょう?   かつてローマ帝国が広大な地域に支配を広げていた時、最も激しい抵抗にあい手こずらされたのが、今のベルギー地域に住む「ベルガエ族」だったそうで、  当時から、長いものに巻かれない、 「個」 を主張する人たちだったようです!  ベルガエ族はもともとケルト民族で、ベルギーの語源ともなったベルガエは、ケルト語で「戦士」を 意味するとか。   ・・・怖い国に来てしまったものです。(汗)   そして、5世紀ごろ。ローマ帝国が衰退しはじめ、ゲルマン系フランク族が(今の)ベルギー北部を占領、ローマ帝国はベルギー南部に後退。これがゲルマン系北部、ラテン系南部と、言語・気質・文化が分かれるルーツになったそうです。   その後この地域は、フランス、オーストリア、スペイン、オランダに代わる代わる支配され、ベルギー建国後は2度の世界大戦中ドイツの支配を受けました。第二次大戦後、ドイツからベルギー領土となった地域が、東部極一部のドイツ語圏です。   ということは、ですよ?   ドイツ語圏は別としても、北(オランダ語圏)と南(フランス語圏)は元々は同じ「戦士」ベルガエ族だったはずですね。「つぎはぎ国家」とは言い切れないようにも思いますが。 兄弟が長いこと別々の環境で育ち、大人になってから「今さら”兄弟だ”と言われてもさー、シックリこねえんだよなー」 と言う感じなのでしょうか。   まあそういう訳で、ベルギー人が、他の西洋人にも増して、国家や所属団体より個人を大切にする傾向があるのは、こうした歴史が深く関係しているようです。   そして離婚率も、何と、 世界一 、です!!🎊   最新の調査では、コロナ離婚にまだ至らずとも、夫婦三組に一組が危機にあるんだそうですよ!! スゴイですね~!!!   ・・・えっっ?「お宅は大丈夫か?」、って??   ブログなどにうつつを抜かして、夫をほったらかさないようにしないと