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ベルギーのイケてる話(8)「オラが村アントワープ!③」

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 ベルギーのイケてる話(7)「オラが村アントワープ!②」のつづきです。   前回の「ヤギのパレード」で、〆に登場したのが、この方! ↓     アントワープの伝説の巨人、ランゲ・ワッペル!   ランゲは「長い」「背が高い」という意味で、ワッペルが名前、「ノッポのワッペル」です。   彼はいったい何者か、と言いますと、   元は小男だけど自由自在に大きくなれるそうで、通りでいきなり巨人になって人々を仰天させる、   いたずら大好きメーワク男!😬😵😰   が、実は街のゴロツキ、酔っ払い、悪ガキたちを、脅かせ諫めたりもしていた、とか。😲   何故かマリア様の銅像が大の苦手で、 街中で見かけるマリア像に耐えられず、アントワープを流れるスヘルデ川のほとりにひっそりと住んでいた、と言う逸話も。   ヒーローでも何でもない、ただの変な人ですね。😐   なのに、アントワープ中心街のステーン城の前には彼の立派な銅像があり、「ヤギのパレード」のみならず大きなお祭りには、ランゲ・ワッペル張りぼて巨人がたびたび登場します。   その人気の秘密はなに?? と長いこと不思議に思っていたのですが、ある時ふと閃きが! 💡   小さな都市なのに、「アントワープこそ『 ザ ・シティ』!!」と、自分たちをやたらと大きく見せて喜ぶアントワープ人!   愛すべき変わり者ランゲ・ワッペルは、アントワープ人そのもの、誇りにさえ思う「象徴」なのかも!、と。     ランゲ・ワッペルの銅像 職場のチームビルディングで同僚たちと共に こちらでは誰もが知っている、コッテコテ!アントワープ弁による「ランゲ・ワッペルの歌」があります。それによると、   ワッペルは、中心街に自分の銅像が建てられたことを甚だ理不尽に思っており、   「俺はお墨付きのワルや! 銅像建ててどないすんねん?! ことの良し悪しも分からへんのかアントワープ人はっ!」と大憤慨!😠💢   (注・東京人による「なんちゃって大阪弁」訳でございます。m(__)m )   「こうなったらもう容赦せんわ! イタズラしまくりメーワクかけまくったるでー!!!」と大宣言する歌なのです!💦   いやー、つくづく変なオトコ!😅   そして、ヘンな人たち! ヘンな街!!😆   居心地ええなあ、アントワープ!! 👍        

ベルギーのイケてる話(7)「オラが村アントワープ!②」

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 ベルイケ(7)「オラが村アントワープ①」のつづきです。   のどかなウィルレイクも、ここ数年急激にアパート(日本でいうマンションでしょうか)建設が増え、野原や林が激減中です。   「一体どこからこんなに沢山の人が移り住んでくるのだろう?」と、散歩中に夫と二人で言い合って、ふと思いついたのが、「あっ! 団塊の世代が、家を売ってアパートに引っ越しているからだよ!」。 ベルギー人も高齢になってくると、家のリフォーム三昧もやりつくし、家・庭の手入れや階段昇降もきつくなり、アパートに引っ越す人が大変多いのです。 そして今、団塊の世代・ベビーブーマーがその「人生ステージ」に来ている、と言う訳で、当然アパートが足りなくなりますね。   自然が減っていくのはとても残念です😕、が、 我が町ウィルレイクには、まだまだ取って置きの、奥の手の、魅力があるのです!😤   それは、GEITESTOET(ヤギのパレード)!!  🐐 🐐 🐐 🐐 🐐 🐐    ウィルレイクは、昔ヤギの牧畜が盛んだったため、「Geiten dorp(ヤギの村)」と呼ばれていました。    この町で5年に一度行われる大きな祭典が、「ヤギのパレード」。昔の装束に身を包んだ地域の人たちが、ヤギたちと一緒に町中を練り歩きます。   1965年、ウィルレイク誕生1200年を記念したお祭りでこのパレードが行われ、あまりの評判の良さに5年ごとに開催されることになりました。演出家が付き、毎回趣向を変えています。 このパレードには物語性があり、ローマ時代まで遡る町の歴史、魔女狩りの時代なども経て、移り変わる人々の暮らしぶりと風俗を見事にユーモラスに再現しているのです。       ローマ軍     ローマ皇帝     パレードの参加者の中にはプロの俳優顔負けに観衆を沸かせる人たちもおり、町中がオープンシアターになったかのよう。     罪人      魔女裁判   昔の馬車トラム    昔のカフェ     日本でいうところの「ラッパを吹くお豆腐屋さん」 のような、今ではもう全く見かけない昔の物売りなども登場し、年配の見物客が目を輝かせてお孫さんに説明している光景も見られます。    金物売りと毛皮売り   そしてこの「ヤギのパレード」という名称。主役はヤギで人々は脇役であるかのような視点が楽しいですね! 沢山の恩恵

ベルギーのイケてる話(6)「オラが村アントワープ!①」

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イケてるかどうか?は良く分かりませんが、😃   私が住んでいるベルギー・アントワープの人々の、「地元の誇り」というのでしょうか、「オラが村自慢」というのでしょうか、これがもうハンパではないのです! 彼らが好んで豪語するキャッチフレーズ(?)が、 「アントワープこそ『 ザ ・シティ』! 他はぜーんぶ駐車場!!」😤 うちの夫など、「世界の中心!」というフレーズまで勝手に付け加えてます。😅 他の地域のベルギー人たちはこぞって、「アントワープ人はDikke nek!(首が太い)」、日本語で言うところの、「鼻持ちならーん!」。   一癖も二癖もあるベルギー人の中でも、特に「濃い」部類のようです💦。   さてそれでは、その「首太」で鼻持ちならん人々がひしめく「 ザ ・シティ」アントワープを、今日から数日にわたってご紹介させて頂こうと思います。 m(__)m   💎💎💎   アントワープは、ベルギー北部・フランデレン地方の真ん中に位置し、首都ブリュッセルに次ぐ第二の都市です。港町で昔から商工業・流通・貿易で栄えていました。   日本でいうと、ちょっと大阪っぽいですね。訛りもコテコテだし。😃   15世紀の昔から、外国人、商人、芸術家などが集まり、文化の出入り口として活気に溢れています!   現在はアートだけでなくファッションの街でもあり、またダイヤモンドの研磨と取引は、世界の中心地!💎   面積は、周辺区を入れても東京都の10分の1にも満たない小さな街ですが、その港はヨーロッパで2番目に大きい規模を誇ります。(因みに1番はオランダのロッテルダム)   「フランダースの犬」の舞台になったことでも有名ですが、物語の中でネロとパトラッシュが住んでいたアントワープ郊外では、一転してノドカな風景が見られます。   私が住んでいるウィルレイク区は馬や牛がのんびり佇む牧場が点在し、野原ではピーターラビットのような野兎が駆け回っていたり、木立の中を猛スピードで駆け回る野生のリスに出くわすことも! そして、日本ではまずお目にかかれないと思うのは、真っ赤で白い斑点がある大きなキノコ! 童話の世界のようなキノコが、私の通勤路でもある自転車道の脇の植え込みに、点々と生えていたりします。   秋も深まり、雑草や枯葉の間にひときわ目立つこのキノコを見かけると、ヨーロッパに住んでいるんだなー

ベルギーのイケてる話(5)「胃にレンガを入れて生れて来る?!」

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「ベルギー人は胃にレンガを一個入れて生れて来る」、と言われております。   「なんですか、それは??」と思われる方が多いことでしょう。ベルギーに住んでおられる方は、きっとご存知ですね。自分の「家」「住まい」に計り知れない情熱を持っている!という意味です。   誰かのお宅に招待されますと、大概その家の隅々まで案内して見せてくれます。自分で家を建ててしまう人や、10年も20年も30年もかけてリフォームし続けている人も多く、これまでの成果と今後の計画を、熱く、事細かに語ってくれたりします。 例えばその人が、リビングの床を天然木のフローリングにする計画中だとしましょう。すると、建築関係者でも何でもないその人と訪れたお客さんとで、「フローリング木材と仕上げ材の種類によるそれぞれの長所と短所」なんて話題で、延~~々~~と盛り上がったりするのです!   それが結構どこでも見られる光景で、こちらに移住して初めの頃の私は、ただ口あんぐり、長引けばウンザリ。「早くアペリティフの時間にしてほしいものだ」と思ったものですが、今では横から口をはさんで、己のウンチクを垂れるほどになってしまいました。💦   そうなんです、うちも2度の引っ越しを経て、リフォーム三昧を今も継続中なのです!    うちの夫はそんなベルギー人の中でもすこぶるマニアックな部類で、床貼り・タイル貼りはもちろん、電気配線やガス配管まで、業者に頼まず自分でやっちゃうんですよ! 彼の職業は電信技術者なので、まあちょっとは関係あるかも知れませんが。   そんな訳で、我が家はもちろん多くのご家庭の物置に、プロ仕様の工具、木材、レンガ、タイル、ペンキ、セメントなどが山積みされています。   またベルギーでは、土地も家もアパートも日本に比べてずっと買いやすく、住居を賃貸でなく購入する人は国民の70%に及ぶとか。 一定所得があれば銀行からの融資も受けやすく、若い人でも就職して数年後で「家買っちゃいました!」なんて言っているのを、割と方々で聞きますね。   しかしなぜベルギー人は、ほかのヨーロッパ人と比べても群を抜くほどの、そして「胃にレンガ」伝説?が生じるほどの、家へのこだわりとパッションを持っているのでしょうか?   私の想像ですが、まず天気が悪く家の中で過ごすことが多い。だから少しでも快適に、ということでしょうか。   そして、

ベルギーのイケてる話(4)「にっ」

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コロナ感染・発病から3週間、やっと症状がなくなり3日たち、本日晴れてシャバに出ることができました!   久しぶりに太陽も出て、寒いですが(0度)、ああ、外の空気は良いですねー! 目当ての買い物があったので、いつも行くスーパーではなく歩いて20分のスーパーに、ショッピングカート引きずって行ってきました!   見慣れた風景も、こう久しぶりとなると自然に「味わい楽しむ」ことができますね。  向こうから歩いてきた年配の女性と、何気ない微笑みを交わしたり。😊😏   あ、これ! これはないですね、日本には!「何気ない微笑み」を、外で見知らぬ他人と交わすのは。   これをうっかり日本でやってしまったことがありまして😊。「あ、しまった!」と思ったときはすでに遅く、相手の方にギョッとされ慌てて目をそらされてしまいました。😣 私も日本にいたときは、やってませんでしたもんねー。😌 国や地方によっては、知らない人でも道ですれ違うと挨拶する習慣があるそうですね。こちらはそこまではいかないんですが、この「何気ない微笑み」はけっこうあります。人によってですけどね。絶対にしない人も沢山いますね。   どういう人がどういう時にするのかな、とちょっと考えてみたところ、 「気分よく過ごしたい、分かち合えればもっといい」といった気持ちが無意識にあるんでしょうか? で、お互いがそう思っていると、このスマイルが交わされる? 双方の意識が「今ここ」にないと、生じない現象といえるかもしれません。(?!いきなり固い表現💦)   ただすれ違いざまに「にっ」って笑うだけなんですけどね。私は好きで。出来るだけやりたいので、チャンスを逃さないように。たいがい2人同時に起こるんですよ。「にっ」。一種のテレパシーでしょうか?? ハズれることもありますが、全然気にしなくなっちゃいました。「空振り~!」って流して、また次の人に「にっ」。 あ、当たりー! 意味もなく意図もなく、心がほぐれる瞬間です。😊        <a href="https://pixabay.com/ja/users/alexman89-10638719/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&a

ベルギーのイケてる話(3)「激旨フライドポテト」

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 Afbeelding van <a href="https://pixabay.com/nl/users/chequeredink-2062887/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=1203082">Dan Johnston</a> via <a href="https://pixabay.com/nl/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=1203082">Pixabay</a>   前回はベルギービール、今回はフライドポテトで~す!   こちらも、去年FM東京(全国ネット)「世界のタカラモノ」と言う番組で、ご紹介したお話しです。   フライドポテトはベルギーが発祥、と言われています。その昔、誤解から「フレンチフライ」と呼ばれるようになってしまい、ベルギー人としては、大変!!!腑に落ちないようです。😠(笑)   さて、その ベルギー の、こだわりフライドポテトは、   まずジャガイモの種類が決まっており、通常「ビンチェ」という男爵系Lサイズを使います。細長く切ってから良く水気を切り、必ず二度上げします。初めの温度は150度、2回目は170~180度。日本ではほぼ各家庭に電気炊飯器があるように、 こちらではほとんどの家庭にフライドポテト用揚げ器があります。「付け合わせ」ではなくあくまで「主食」、皆さん、凄い量を平らげます!   「いや、いくらなんでも、この量は!」💦と私も初めは思いましたが、サクサク・ホッコリの、激旨!! やめるきっかけをつかめないほど、食べ続けてしまいます。   これを毎日食べたら大変、太り続けるか胃を壊しますので、週に一度フライドポテトの日を決めている家庭が多いようです。(うちは因みに金曜日です)(あ、今日だわ!💕)   ベルギー発祥フライドポテト、アントワープでは「フリチェス」と呼ばれ、老いも若きも大好きなソウル

ベルギーのイケてる話(2)「絶望から生まれたビール」

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去年、FM東京(全国ネット)「世界のタカラモノ」と言う番組に、人づてのご紹介で出演し、そこでさせて頂いたベルギー・アントワープに纏わるお話のひとつを、以下ご紹介しますね。    それは、 ベルギービール について、です!  <a href="https://pixabay.com/ja/users/mrsvickyaltaie-5621291/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=2404150">Victoria Al-Taie</a>による<a href="https://pixabay.com/ja/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=2404150">Pixabay</a>からの画像     独特の風味で日本でも大人気のベルギービールですが、実はこれ、「あれもない」「これもない」という、 絶望的な状況 から生まれたものなのです!   どういうことか、と言いますと、   ベルギーは葡萄が取れずワインが作れない、そこでビールを作ろうとしたが良質のホップも 採れない!、そんな悲しい土地柄でした。しかし、それでスゴスゴと諦めるベルガエ族でしょうか? いいえ、とんでもございません! 彼らは知恵を絞って工夫を凝らし、ホップを補う形で様々なハーブやスパイスを加えて、頑として(?!)ビールを作ることにしたのです!   一体どれほどの試行錯誤があったことでしょう。「やっぱり駄目か」とガックリ肩を落としたことも、一度や二度ではないでしょう。 それでもまたヤル気と情熱を取り戻し、加えるハーブや熟成の仕方をとことん追及、そしてついに、何と1000種類を超えるビールを作り出し、それぞれのビールの特徴を最大限に引き出すための形の違うグラスまで考案! 他に類を見ない繊細でバラエティーに富んだ風味は、世界中にファンを生み出すところとなりました!   私たちも今、コロナ

ベルギーのイケてる話(1)「少数派を尊重」

「個」を主張するメンタリティーには、もちろん良い面もたくさんあります。ベルギーは、社会の少数派も尊重するイケてる国、でもあるんですよ!   例えば性的少数者の人権・市民権は、EUが世界で最も先進的ですが、ベルギーはそのEUの中でもトップクラス! 同性婚は、オランダ(2001年)に次いで、世界で二番目に早く(2003年)認められました。🎊    私の周りでも、ファミリー、友達、職場、ご近所に、同性カップルがふつうに混在・共存しています。 日本もだいぶ変って来たようですが、まだまだこのレベルではありませんよね。   数年前のことですが、「みんな有名人」という、一般人のインタビューなどで構成されている夜6時台の番組を見ていたら、40代くらいのごく普通の女性が「私はレズビアンで、娘のお友達に恋していて、・・・」なんて話をさりげなくしていて、「そっか。そういうこともあるよねー」と思いながら聞いていたのですが、ふと!、これが日本で日本の番組だったら、仰天して椅子から転げ落ちたのではないか?!、と思ったことがありました。(ちょっと大げさ?)   職場(老人科)でも、ありますよ。ゲイの患者さんに、ボーイフレンドがお見舞いに来たり。さすがに多くはないですけどね、高齢者世代だと。「娘がレズビアンでね」なんて話はよく聞きます。「初めは驚いたよ! ショックだったし。でも結局、ね、本人が幸せなら良いんだよね」。   本人が幸せなら良い。たいへん良く聞く言葉です、こちらでは。👏💕👍   この記事の締めくくりに、「ひきりん」さんのブログをご紹介したいと思います。   「ひきりん」さんはベルギー在住の日本人男性で、イブさんというベルギー人男性と結婚されて首都ブリュッセルにお住まいです。私は数年前この方の、とても感性豊かでセンスの良いブログに出会い、こんなブログが書けたら良いなー、と思ったのでした。   時々訪れるとホッコリ気分になれて、「 もっと自分を大切に、丁寧に生きよう」という気持ちになります。   ヨーロッパ発日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記 https://ameblo.jp/hiquirin/