ベルギーのイケてる話(5)「胃にレンガを入れて生れて来る?!」
「ベルギー人は胃にレンガを一個入れて生れて来る」、と言われております。
「なんですか、それは??」と思われる方が多いことでしょう。ベルギーに住んでおられる方は、きっとご存知ですね。自分の「家」「住まい」に計り知れない情熱を持っている!という意味です。
誰かのお宅に招待されますと、大概その家の隅々まで案内して見せてくれます。自分で家を建ててしまう人や、10年も20年も30年もかけてリフォームし続けている人も多く、これまでの成果と今後の計画を、熱く、事細かに語ってくれたりします。
例えばその人が、リビングの床を天然木のフローリングにする計画中だとしましょう。すると、建築関係者でも何でもないその人と訪れたお客さんとで、「フローリング木材と仕上げ材の種類によるそれぞれの長所と短所」なんて話題で、延~~々~~と盛り上がったりするのです!
それが結構どこでも見られる光景で、こちらに移住して初めの頃の私は、ただ口あんぐり、長引けばウンザリ。「早くアペリティフの時間にしてほしいものだ」と思ったものですが、今では横から口をはさんで、己のウンチクを垂れるほどになってしまいました。💦
そうなんです、うちも2度の引っ越しを経て、リフォーム三昧を今も継続中なのです!
うちの夫はそんなベルギー人の中でもすこぶるマニアックな部類で、床貼り・タイル貼りはもちろん、電気配線やガス配管まで、業者に頼まず自分でやっちゃうんですよ! 彼の職業は電信技術者なので、まあちょっとは関係あるかも知れませんが。
そんな訳で、我が家はもちろん多くのご家庭の物置に、プロ仕様の工具、木材、レンガ、タイル、ペンキ、セメントなどが山積みされています。
またベルギーでは、土地も家もアパートも日本に比べてずっと買いやすく、住居を賃貸でなく購入する人は国民の70%に及ぶとか。
一定所得があれば銀行からの融資も受けやすく、若い人でも就職して数年後で「家買っちゃいました!」なんて言っているのを、割と方々で聞きますね。
しかしなぜベルギー人は、ほかのヨーロッパ人と比べても群を抜くほどの、そして「胃にレンガ」伝説?が生じるほどの、家へのこだわりとパッションを持っているのでしょうか?
私の想像ですが、まず天気が悪く家の中で過ごすことが多い。だから少しでも快適に、ということでしょうか。
そして、
ベルまと(1)「個を主張するベルガエ族!」
https://yorochumacchi-ko.blogspot.com/2020/11/blog-post_8.html
でもお話ししました、何よりも個を尊重するメンタリティーも、決して無関係ではないような気がします。
個人の人生、個人の生活が最も大切!!
自分の城に情熱を注ぎ続けるのも、その精神の表れなのかもしれませんね。🏠🏯🏰
マニアック夫が貼ったフローリングです! 変な形の家なので、角の処理が難しかった!
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