ふしぎ体験(7)「ノルマンディーにて⑦」

ふしぎ体験(6)「ノルマンディーにて⑥」のつづきです。

 

普段の生活では、ジェームスさんの事をすっかり忘れていることがほとんどでした。


そしてその2年後の、2011年10月9日。

 

父が亡くなって 丁度10年を迎えたこの日、私は日本一時帰国の途につきました。

フライトは、ブリティッシュ・エアウェイズのロンドン経由。イギリスと言うことでジェームスさんを思い出し、「お、まるで一緒に行くみたい! 楽しいー♪」。


実家に到着し、母の元気な笑顔に迎えられ、まずは父の遺影にご挨拶。すると、遺影の前に見覚えのある押し花が! 

 

母はジェームスさんからのプレゼントを大切に、そして毎日、父と共に彼にもご挨拶したり話しかけている、と言うことだったのです!

 

家族に恵まれなかった、と言っていたジェームスさんは、母親の愛情に憧れているのだろう、と思っていました。

母が、直接会った私よりずっと、彼を大切な身近な存在として扱っていることを、きっとジェームスさんは喜んでくれているに違いない!と、私も胸が熱くなりました。

 

 

・・・そして、その年(2011年)の暮れのこと。

 

腰痛防止体操をした後、そのままゴロンとしてボケーっとしていた私は、ふと!ジェームスさんの気配を感じました。

 

彼は、にこにこ😊しながら、こう言いました。

 

「どうして私が、あなたのお父さんと出会ったと思います?」 


「ああ、そうでしたね、ジェームスさん! そのことを『いずれお話しします』とおっしゃっていましたね!」

 

父が親しくしていたあるご家族の、まだ小さいお嬢さんが霊視能力があるということで、父の他界後、彼女のバレエの発表会に父はロシア人など40人くらい連れてきた!という話を聞いたことがありました。


へえ!父は天国で国籍も超え色んな人と関わっているのか!と、その時とても愉快に思ったのですが、ではジェームスさんとはどういう経緯で知り合ったのか、大変興味をそそられるところでした!

 

「私はね、まっちーこさん。日本に生まれ変わろうと思ったことがあるんですよ」

 

・・・息の根が止まるかと思うほど、驚きました。

 

「健太郎?!」

 

母は、私を産んだ2年後に男の子を出産しましたが、残念ながら死産でした。

「健太郎」という名前が、彼に用意されていました。

 

「・・・本当に?! ジェームスさん、 それ、本当ですか?!」

 

彼は微笑んだまま、

 

「それが本当かどうかは、ね。全く重要じゃないですね。それほどすべてが密接につながっている、ということが言いたいんです」。

 

私はそれを、瞬時に、本当に理解できたような気がしました。

 

彼が弟であってもなくても、深い結びつきの魂同士であることに何ら変わりはない。縁もゆかりもないと思っていた土地や、昔の出来事も、実はすべてが、何もかもが、自分と直接密接に関わっているのだ!

 

でも、彼はきっと本当のことを言ったのだな、と思いました。

 

「これからジェームスさんと呼んだらいいのか、健太郎と呼んだらいいのか」

 

満面の笑みを浮かべ、彼は答えました。


「どちらでもいいですよ! お好きなほうで、ね!」

 

 

つづく

 

 

 

 

押し花にしたオック岬に咲いていた花は、ちょっと違いますがこんな感じでした。

 <a href="https://pixabay.com/ja/users/elenlackner-6149479/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=3244526">Elen Lackner</a>による<a href="https://pixabay.com/ja/?utm_source=link-attribution&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=image&amp;utm_content=3244526">Pixabay</a>からの画像

 

 

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