ドタバタ遠距離介護(9)「管理事務所にて」

ドタ遠(8)「お別れ会」のつづきです。

 

団地には分譲もありますが、うちは賃貸でした。なので、元通りにしてお返ししなければなりません。でも54年も住んで、すっかり元通りは無理ですよね~。(^_^;)

 

片付け業者が実家を空にする9月末日、その翌日の10月1日に、公団の査定が入ることになりました。敷金がどれだけ引かれるか、追加費用がどれだけ生じるか、を見るための調査です。

うちと同様50年以上住んで、最近引っ越された元ご近所の方から、「敷金は戻らず追加費用が5万円くらい」と言う情報がすでに入っていたので、うちもそれくらいか、と覚悟していました。

 

とはいえ、費用を出来るだけ押さえたいのはヤマヤマ。そもそも何が元々あったもので、何がうちで後から取りつけたものなのか、 管理事務所に確認に行きました。

 

思い起こせば初めの頃、お風呂は木製だったのですよ! 

浴槽の左側は下が釜、上部が「上がり湯」を入れる槽になっていて、その上に小さい木の蓋がついていました。その後ポリ浴槽になり、シャワーも付き、洗面台も新しくなりました。これらは、公団が後から全戸に取り付けたものなので、そのままで良し、と。

 

窓枠は、初めは鉄製でしたが、その後公団が全戸アルミサッシに交換。「網戸はそれぞれのご家庭で付けたものですが、よろしければそのまま置いて行ってくださって結構です」、と。

 

「トイレはウォシュレットですか?」と聞かれ、「はい、そうです」。これも公団が後から全戸に付けてくれたのだと思っていましたが、そうではなく希望する家庭だけだったそうで、


「元の便座は、まだとってありますか?」

「は?! べ、便座?! ですかっ?!」

「はい」

「・・・いやあー、ない、と思いますね~~」(結局ありませんでした)

 

半世紀前の元々の便座が、査定に影響する?! これにはビックリ💦!!


・・・ま、それはそうと、本当に住みやすかったです、団地は。

 

建物はしっかりして、築50年以上とはとても思えません。上下の音はたまに響きましたが、お隣の音は全く聞こえたことがないですし。22歳から一人暮らしを始めて3回アパートを引っ越し、ベルギーに来てからも3回住まいを変えましたが、建物に関しての問題は、この団地が最も少なかったですね。

 

号棟間の空間もたっぷりで、芝生や緑が多く、小学校、幼稚園、商店街、銀行、郵便局、診療所、子供の遊び場、中央グラウンド、何から何まで近くに揃っていました。集会所では習い事などもできたり、自治会が盆踊り、団地祭、餅つき大会など、楽しい行事をたくさん催してくれました。

 

「感謝、感謝だな。便座でも何でも、追加費用くらい気持ちよくお支払いしよう!」

と思い直し、さわやか笑顔で、管理事務所を後にしました。

 

つづく

 


 団地っ子、まっちーこ!

 

 

 

 

コメント

このブログの人気の投稿

旅の記録(8)「3年ぶりの日本🗾帰国➀」

旅の記録(9)「3年ぶりの日本🗾帰国②」

アラ還起業大成功!(2)「覚悟を決めやした😎② 」