ドタバタ遠距離介護(14)「決めて信じる、味わい楽しむ」
ドタ遠(13)「 何故かうまく行く!②」のつづきです。
ドタ遠のときの私の心境には、「決めて、信じる」以外に、「味わい、楽しむ」というものがありました。
ここ数年の帰国は、いつも初夏と晩秋でした。今回2020年は、9月中旬から10月初め。晩夏から初秋の日本を訪れたのは、20年ぶりくらいでしょうか。
初日の夕方、力強い蝉の大合唱が聞こえてきました! わー、蝉なんて、20年ぶりだ! ミーンミーンミーン、ツクツクボーシツクツクボーシ🎶!
その数日後、合唱団は蝉たちから秋の虫たちへと入れ替わり。松虫、鈴虫、チンチロリンチンチロリン、リンリンリン、なんと清らかで美しい! うっとりと聞き惚れながら、眠りにつくその心地よさたるや、ムニャムニャムニャ・・💤。
蝉も、秋の虫も、ベルギーにはいないのかしら。鳴き声を聞いたことがありません。
更に数日後は、「しん」とした静けさにすっぽりと覆われた、秋の夜。 季節の移り変わりを、こんなふうにしみじみと味わえる、これぞ、人生の彩り。
ドタ遠帰国とはいえ、こんなふうに「日本にいる」というだけで、心は浮きたち、研ぎ澄まされるのです。海外に住んでいらっしゃる方なら、きっとこの気持ちはおわかり頂けるでしょう。
独特の季節感、人々の礼儀正しさ、お店やスーパーで売ってる品物なんか、見るだけで至福!! わー、よもぎ餅! わー、メロンパン! お総菜コーナーも天国の如し! コロッケだ! 揚げ出し豆腐だ! もう、嬉しいの楽しいのなんのって、ぜんぶ買っちゃいたい!!
カフェに入ればお水が出てくる、レストランに入ればおしぼりも出てくる! トイレはピカピカウォシュレット! ああ、素晴らしい、ああ、至れり尽くせり! 街を歩いていても、どこにいても、ああ日本だ🗾、満喫しよう💕! となるんです。
まさしく、「今ここ」をひたすら「味わい、楽しむ」マインドフルネスが、努力なしで自動的にできてしまう状態、なわけです。
もちろん、滞在主目的はあくまでも「ドタ遠」。
意外な事態に遭遇!、まるで思った通りいかない!、超青ざめるしかない!!、・・・連日起こります。
ただ、通常と違うのは、そこで「落ち込んだり」「くよくよしたり」「自分を責めたり」「他人や社会を責めたり」「いつまでもブータレたり」
そんなことに割いている時間はない!!! ということ。
ですからほぼ自動的に、心は「決めて信じる」シンプル・モードに切り替わり、難しい局面を切り抜けたらまた、日本を、実家を、ドタ遠を、母とのやりとりを、「今ここ」を、「味わい楽しむ」マインドフルネスに。
そんな風に、私の心は、図らずして、
「何故かうまく行く」を連続技で呼び起こすような?、ある意味最適な状態にあった、ということだな!?
と、思うに至ったわけです。
つづく
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